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2018年も秋の新製品ラッシュが始まりつつある。

 米Appleは9月12日(現地時間、以下同)に本社のあるカリフォルニア州クパチーノで、米Googleは10月9日にニューヨークでそれぞれ新製品発表会を開催する予定だ。これに対抗し、米Microsoftも2社の間の日程にあたる10月2日午後4時(日本時間で10月3日午前5時)に新製品発表を行う。

 発表会の場所は例年通りニューヨークだ。ここ2年ほど10月下旬の実施が続いていたことを考えると、今回の開催はやや早い。例年、MicrosoftはこのタイミングでSurface関連の製品を発表しているが、2018年は一体どのような製品が登場するのだろうか。

「Surface Pro」のマイナーチェンジが中心?

本連載では、2018年後半にMicrosoftが発表する新ハードウェアのウワサについて何度か触れてきた。主な記事は以下の通りだが、6月には「次世代Surface」にまつわる3つの開発コード名というテーマの記事を公開した。「3つの開発コード名」は、それぞれ「Libre(Libra)」「Carmel」「Andromeda」という。

1つずつ見ていくと、まずLibre(Libra)とは低価格Surfaceのことであり、すなわち「Surface Go」を指している。こちらはご存じの通り、7月に発表となった。既に日本でも発売済みだ。

Carmelとは、いわゆる「次期Surface Pro」のことで、10月の発表会で登場する目玉製品とみられている。この開発コード名について6月中旬に報じた米Thurrott.comのブラッド・サムス氏は、「Carmelは“Surface Pro 6”に該当する製品のMicrosoft内部での開発コード名だが、具体的な提供計画は(同時点で)確認できていない」と述べていた。

 だが、同氏が9月にMicrosoftの10月開催イベントについて報じた際には、「発表が見込まれるのはIntelの新プロセッサ(第8世代Core)を搭載したSurface LaptopとSurface Pro」と述べている。少なくともSurface Proがこのタイミングで登場しないとは考えていないようだ。また、これらの2機種は現時点でSurface Goや「Surface Book 2」しか対応していない「USB Type-C」の標準搭載が進むとみている。

 その他の情報についても「既存とは異なる新規のフォームファクターの製品は登場しない」「エンタープライズよりはコンシューマーへのフォーカスを強調するイベント」と説明しており、ハードウェアに関しては比較的コンサバティブなラインアップになることが現時点で見込まれる。

もっとも、ここでCarmelと呼ばれているデバイスは、前述のような既存製品のマイナーチェンジ版ではなく、「Surface Proのデザインを一新した新機種」のことであり、発表は2018年10月ではないとの見方もある。

 米ZDNetのメアリー・ジョー・フォリー氏は「Microsoftが2019年半ばを目標に開発を続けている新しいSurface」について6月に報じており、少なくとも「本命」はもう少し後にやってくるという見方だ。

 一方、米The Vergeのトム・ワーレン氏は、登場から既に2年が経過した「Surface Studio」のアップデートの他、5月に発表済みで2019年に発売する予定の「Surface Hub 2」の続報についても、Windows 10次期大型アップデート「October 2018 Update(バージョン1809)」と絡めた発表を期待しているようだ。

ここまでの流れでも分かるように、現時点ではAndromedaの名称で呼ばれる「Microsoftの2画面モバイル端末」は少なくともこのイベントでは登場しないと考えられている。

 以前にも報じたように、Microsoft内にプロジェクトが存在するのは事実のようだが、それが本当に純正のハードウェア製品としてリリースされ、かつ「新しいモバイルフォームファクタをカバーするような新OS」となるかどうかは一概にいえないというわけだ。

 そうした意味では、ややワクワク感に欠けるイベントとなる可能性も高い。

ハードウェア以外の部分に注目か

Appleにしろ、Googleにしろ、各社が開催する新製品イベントで何となくワクワク感が醸成されるのは、そこで登場した製品を「すぐ実際に手にとって、新しい何かができるようになる」という期待感から来るものではないだろうか。

 新製品のアピールポイントは、大体ハードウェア面の機能に限らず、新しいソフトウェアやサービスにしても、「新しく何かができること」による部分が大きい。故にハードウェアの仕様が想像の範囲にあるマイナーチェンジであったとしても、見せ方次第では人を大きく引きつけるものになる可能性がある。

 Microsoftが10月に開催する発表会でそうしたワクワク感が醸成されるかは分からないが、前述のジョー・フォリー氏は「Modern Life Services」がポイントになるのではないか、と予想している。

 7月中旬にネバダ州ラスベガスでMicrosoftが開催したパートナーイベント「Inspire 2018」にて、同社コーポレートバイスプレジデントのユスフ・メーディ氏が発表した内容をジョー・フォリー氏が報じているが、それによるとMicrosoftが推進する「Intelligent Edge」「Intelligent Cloud」などを通じて提供するサービスの中に、新たに「Modern Life」と「Gaming」が加わっていたという。

 このうち、Modern Lifeは主に「プロフェッショナルコンシューマー」をターゲットとしたもので、ビジネスの場面だけに限定せず、日常生活でPCやクラウドサービスを活用するユーザーの生産性を向上させる仕組みなのだという。

 2018年10月の一般公開が見込まれるWindows 10の次期大型アップデートであるOctober 2018 Updateは、ほとんどの内容が既に判明しているため、今から特別な新機能に期待できるわけではない。しかし、「19H1」と呼ばれる2019年春の大型アップデートについて、何らかのヒントが得られる可能性はある。

 もう1つのGamingはその名の通りだ。このイベントでXboxなどゲームの話題が出ることについてもジョー・フォリー氏は否定しておらず、むしろサプライズの部分に期待するといいのかもしれない。

 この10月2日のイベントの模様はインターネット中継される可能性が高い。日本では早朝だが、興味のある方はチェックしてみてはいかがだろうか。

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