自宅やオフィスでインターネットを利用したり、ローカルネットワークを構築する場合、LANケーブルを使って機材同士を結線するのが一般的です。
ところがLANケーブルは、ケーブル部の色のバリエーションが乏しく、部屋や家具のテイストに合った色を選べないことがほとんど。
またケーブル自体が太いこともあり、部屋の中で目立ってしまうことが多いです。
そこで今回は、LANケーブルを目立たないように配線したい!
と考えている方向けに、隠蔽配線※する方法やおすすめのケーブルをご紹介します!
※線を隠して目立たないように配線することを、隠蔽配線と言います。
無線LANの使用が許容される場合は、なるべく無線LANを使う!
有線LANの隠蔽配線についての話であるにも関わらず、いきなり無線LANの話?と思われるかもしれません。
ですがまずは、無線LANの使用(有線LANとの併用)についてご紹介させてください。
LANケーブルを使って機材同士を結線するのは、インターネットの利用やローカルネットワークの構築の実現に、有線LANの技術を使用するからです。
今回は、LANケーブルを目立たないように配線する方法をご紹介しているので、当然有線LAN技術の使用を前提としています。
しかしもし、インターネットの利用やローカルネットワークの構築という目的を、無線LANで実現できる。
また無線LANの使用が許容される場合は、可能なかぎり無線LANの使用をおすすめします。
これはなぜかというと、無線技術を使用した通信方法である無線LANでは、機材同士をLANケーブルで接続する必要がありません。
したがってLANケーブルの配線をかなり少なくでき、隠蔽配線を行う箇所を減らすことができるからです。※1
こういった事情から、LANケーブルを目立たないように配線したいということであれば、可能なかぎり無線LANによる無線接続を行う。
そして有線LANによる配線が必要な箇所にのみ、LANケーブルを使った配線・通信を行うのがおすすめです。
ただし無線LANは、無線通信技術を利用するという特性上、以下のような弱点を持っています。
周辺の電波状況や機材同士の置き場所などに大きな影響を受け、安定的な通信ができない場合がある。
複数の機材が同時に通信を行った際の処理性能が低い場合がある。
通信速度が遅いことが多い。※2
暗号化やIEEE802.1X認証の利用など、適切なセキュリティー設定を行わないと、セキュリティー上のリスクが生じやすい。※3
そのため、特にオフィスでの無線LANの導入・使用については、慎重な検討が必要です。
参考:Wi-Fi(無線LAN)の電波が弱い・届かない・速度が遅い場合の対策
※1 無線LAN技術を使用する場合でも、一部にLANケーブルによる有線配線が必要となることが多く、LANケーブルの使用数がゼロになることはほとんどありません。
※2 本エントリー執筆時点の最新の無線LAN規格であるIEEE 802.11ac Wave 2に対応している製品であれば、最大1.7Gbit/sという高速通信が可能です。これを利用し、かつ理想的な通信状態であれば、現在一般的な1Gbpsの有線LANを使用した場合と同等程度の速度で通信可能であることが多いです。
※3 有線LANのみで構築された閉鎖ネットワークでは、物理的にLANケーブルをL2スイッチ(スイッチングハブ)などに接続できなければ、LAN内にアクセスできませんが、無線LANを併用している環境では無線LANの認証に成功すれば、LANケーブルの接続をせずにLAN内にアクセス可能となります。
有線LANしか搭載されていないPCに、無線LAN機能を追加する方法
配線を目立たなくするために、可能なかぎり無線LANを!
と言われても、今使っているPCは有線LANしか搭載されていないんだけど…という場合には、以下のような製品を使うことで、無線LANの機能を追加することができます。
PCケースに内蔵するパーツ + 外部アンテナにより、高速無線通信を可能とする製品の例:
PCケースに内蔵するパーツ + 外部アンテナのタイプの製品に比べ、USBポートに接続するタイプの製品であれば接続が簡単なので、おすすめです。
有線LANに使用するLANケーブルを目立ちにくく、隠蔽配線する方法
さて、ここからは本題である、有線LANの構築に使用するLANケーブルを目立ちにくく、隠蔽配線する方法について解説していきましょう!
まずはLANケーブルの隠蔽配線をする上で要かなめとなる、おすすめのケーブルについて。
LANケーブルを目立ちにくく配線したいときは、フラットケーブルを使う!
現在一般的に使用されているLANケーブルでは、以下のようにケーブルが丸く太い製品が多いです。
このタイプのLANケーブルは直径が7mm前後の製品が多く、性能が上がる※につれ、かたく、そして太くなる傾向があります。
そのため太いケーブル部自体が目立ってしまったり、かたいことから配線がしにくく、うまく隠せないのです。
※LANケーブルにはCAT(カテゴリー)という規格があり、CAT5eやCAT6というように表現され、数字が大きいほど高性能なLANケーブル、という理解で大丈夫です。現在主流の1GbpsのLANを構築する場合は、CAT5eやCAT6のLANケーブルを購入・使用すればOKです。
画像を見ていただくと分かるとおり、フラットタイプのLANケーブルのコネクター部(RJ45コネクター)は、普通のLANケーブルとまったく同じ。
そして大きく異なるのは、ケーブルの太さと柔らかさです。
フラットタイプのLANケーブルは厚みがとても薄く、1~2mm程度の厚さしかありません。
通常のLANケーブルの代わりに、フラットケーブル(フラットタイプのLANケーブル)を使用することで、その薄さ・柔らかさを利用して隠蔽配線をしやすくなることから、部屋の中にLANケーブルを目立たないように隠蔽配線をする際は、フラットケーブルの使用をおすすめします!
非光沢のフラットケーブルが特におすすめ!
フラットケーブルには非光沢タイプのケーブルの製品と、光沢タイプのケーブルを採用した製品が存在します。
先ほどもお見せした下記画像のLANケーブルは、非光沢タイプのフラットケーブルのため、ツヤがありません。
配線を目立ちにくくするという観点からは、個人的には非光沢タイプのフラットケーブルをおすすめしたいです。
光沢タイプの製品は、蛍光灯などの光の当たり具合によりツヤ光りが起き、これが目立ってしまい気になることがあります。
LANケーブルを目立ちにくく、隠蔽配線する方法
LANケーブルを目立ちにくく、隠蔽配線する場合は、以下のような方法を利用すると良いでしょう。
LANケーブルを家具の裏に隠す
部屋の中にはタンスやカラーボックスなど、大型の家具がいくつか置かれていることが多いですよね。
そういった家具類の上や前ではなく、背面にLANケーブルを通すことで、ケーブルを隠すことができます。
このような配線を行うと、LANケーブルの取り出し・回収が困難となるのが心配だ…。
という方もいらっしゃるかもしれません。
ですがLANケーブルは一度設置・敷設してしまえば、頻繁に撤去・再設置・移動するようなものではありません。
設置後に移動するのは、大規模な模様替えを行うときか、ケーブルをより高速な後継規格の製品に交換するときくらいでしょう。
だからLANケーブルの取り出しや回収がしにくくても、困ることはほとんどないのです。
ラグやカーペットの下に隠す
先にも書いたとおり、フラットケーブルは厚みが1~2mmほど。
そのためフローリングの上に敷いたラグやカーペット類の下に配線(フローリングとラグの間に配線)することで、ケーブル自体をスマートに隠蔽可能です。
ただしフラットケーブルは強度が低いため、ラグの上からケーブルを何度も踏みつけたり、重い家具類を置いてはいけません。
ラグ類の下に隠す場合は、人が踏んだり重みがかからない端の方に配線するなど、配線の位置を考慮するようにしてください。
尚、台車のキャスターなどが頻繁に往来・通過するような場所のカーペットの下に、フラットタイプのLANケーブルを敷設したいときは、以下製品のようなプロテクター付きのフラットケーブルを利用すると良いでしょう。